
ネオンテトラは熱帯魚の代表格として世界中で愛されている小型カラシンです。体長3-4cm(最大5cm程度)の小さな体に、鮮やかな青いラインと赤い腹部のコントラストが美しく映える魚です。
南米ペルーのアマゾン川上流域の清流に生息し、現地ではブラックウォーター(枯葉等の堆積物から成分が染み出し、茶色に染まった水)の中で生活しています。この派手な色彩は、上から襲ってくる外敵には青の反射が水面と同化し、下から襲ってくる外敵には赤の模様がブラックウォーターと同化する保護色として機能していると考えられています。
自然界では数百匹の大群で泳ぐ姿が観察され、飼育下でも群泳性を発揮し、5匹以上で飼育することで美しい群泳行動を楽しむことができます。東南アジアで大量にブリードされ、美しい、安い、丈夫と三拍子そろった、まさに入門魚といえます。
水質は弱酸性の軟水を好み、弱アルカリ性に傾いた水はあまり好みません。水温22-27°Cで管理し、25°C前後が最も調子が良いとされています。性格は非常に温和で、同サイズの他魚との混泳も可能です。テトラ系の小型カラシンやコリドラスなどの低層魚とは特に相性が良好です。
餌は小粒のフレークフードや顆粒フードを1日2-3回少量ずつ与えます。水質の急変に敏感なため、水換えは少量ずつ慎重に行うことが重要です。適切な環境で飼育すれば1-2年の寿命を全うし、初心者から上級者まで幅広く楽しめる魚種です。繁殖は極めて困難で、狙っての繁殖はほぼ不可能とされています。
- 群泳性なので最低5匹以上で飼育する(基本的にまとまった数での飼育が理想)
- 水質の急変に注意(20°C以下ではヒーター必要、30°C以上では冷却ファン使用)
- 照明を暗くすると体色がより美しく発色する
- 小型なので口に入るサイズの小粒の餌を与える
- 水草水槽との相性が抜群で、ソイルの使用やCO2添加とも相性が良い
- 水温の急変に注意(20°C以下ではヒーター必要、30°C以上では冷却ファン使用)
- 大型魚との混泳は避ける(捕食される可能性)
- 過密飼育は病気の原因となる
- 白点病、水カビ病、尾腐れ病、ネオン病にかかりやすい(特にネオン病は感染力が強く全滅の危険性あり)
水槽サイズ
30cm水槽以上(群泳のため45cm水槽推奨)
給餌
1日2-3回、5分で食べ切れる程度の量を少量ずつ。小粒のフレークフードや浮上性タイプがおすすめ
社会性
群泳性(5匹以上推奨、基本的にまとまった数での飼育が理想)
混泳
温和で他魚との混泳可能。体長が同程度で弱酸性付近の水質を好む温和な魚種とであればほとんど混泳可能
繁殖
繁殖難易度は極めて高く、狙っての繁殖はほぼ不可能