コリドラス・パレアタス
コリドラス・パレアタス
コリドラス・パレアタス
Corydoras paleatus
初心者向けコリドラス

コリドラス・パレアタスは「青コリ」「花コリ」「黒コリ」の愛称で親しまれる、コリドラスの中で最も丈夫で飼育しやすい種類です。体長5-6cm程度の小型ナマズで、青みがかった光沢を持つ灰色の体色に黒いマダラ模様が入る美しい外観が特徴です。

ブラジル南部のパラナ川原産で、少し低めの水温を得意としていますが、ブリード個体は比較的高水温にも適応できるようになっています。東南アジアで大量にブリードされており、流通している個体のほとんどがブリード個体です。

パレアタスの最大の魅力は、非常に丈夫で飼育が容易な点です。幅広い水温や水質でも耐えられる強靭さがあり、赤コリと並びコリドラスの入門品種として知られています。コリドラス特有の「モフモフ」と呼ばれる底砂を探る愛らしい行動も人気の理由です。

他の小型ナマズ同様に横幅のある扁平した体を持ち、ややスマートな体型をしています。コリドラス特有の下向きの口(吻)を持ち、パレアタスは吻の長さが短めで「ショートノーズ」に分類されています。

オスの背ビレがよく伸長するという特徴があり、個体によってはかなり長く伸びます。また、パレアタスは同種以外と群れをつくらないという特徴があり、他種のコリドラスとは混ざらずクールな印象を与えます。

改良品種も存在しており、ハイフィン(背ビレが長い)、ロングフィン(すべてのヒレが長い)、アルビノ(体色が白い)などの品種が知られています。

水槽飼育下で繁殖を楽しめる魚種で、成魚を複数匹で飼育していると自然に繁殖行動を起こすことがあります。水温変化を感知すると繁殖行動を起こしやすくなり、産卵は水槽の壁面に産み付け、5日程度で孵化。稚魚の餌はブラインシュリンプが最適

飼育のコツ
  • 底砂は角のない細かい砂を使用する(ボトムサンドや田砂がおすすめ、大磯砂細目でも可)
  • 群泳性なので複数匹で飼育すると活発になる(パレアタスは同種以外と群れない)
  • 底をモフモフと掘り返しながら餌を探す愛らしい行動が観察できる
  • 流木などに活着させた水草が向いている(底砂を掘るため)
  • ミナミヌマエビなどのコケ取り生体との混泳がおすすめ
  • 飼育水槽の照明は必ず設置(青い光沢が美しく楽しめる)
  • オスの背ビレが伸長する個体は特に美しい
注意事項
  • 痩せやすいと言われることもあるため、しっかり給餌を行うことが大切
  • 底砂の汚れが病気の原因になるため定期的な掃除が必要
  • 薬品に敏感なため治療時は注意が必要
  • 水質の急変に注意(導入時の水合わせを慎重に行う)
  • 購入時に元気な個体を選ぶことが重要
基本データ
体長5-6cm
水温22-26°C(適温24°C前後)
pH6.0-7.5(弱酸性~中性)
硬度軟水
寿命3-5年
原産地南米(ブラジル南部・パラナ川)
飼育環境

水槽サイズ

30cm水槽から飼育可能、複数匹飼育の場合は60cm水槽がおすすめ

給餌

1日1-2回、沈下性のコリドラス専用フード、冷凍赤虫、人工飼料。痩せやすいためしっかり給餌を行う

社会性

群泳性(複数匹推奨、パレアタスは同種以外と群れない)

混泳

非常に温和で混泳向き、残り餌を食べる水槽の清掃役。プラティなどの上層部を泳ぐ魚種とも相性が良い

繁殖

水槽飼育下で繁殖可能。水温変化で繁殖行動を起こしやすくなり。産卵は水槽壁面に産み付け、5日程度で孵化。稚魚の餌はブラインシュリンプが最適